2016/10/07

【指定廃棄物の行方】指定解除に賛否 栃木県内首長アンケート

2016年10月7日 下野新聞
http://www.shimotsuke.co.jp/category/life/welfare/environment/news/20161007/2471092

下野新聞社は6日までに、県内全25市町長に対して指定廃棄物に関するアンケートを実施した。放射能濃度が1キログラム当たり8千ベクレルの指定基準を下回った廃棄物の望ましい処理方法について、6市町長が一般ごみと同様に処理できる指定解除を支持せず、8市町長が解除後にも国が責任を果たすことを条件に指定解除を支持し、意見はほぼ二分した。指定廃棄物を各県ごと1カ所に集約して処理する環境省の方針については、11市町長が支持。鹿沼市と処分場候補地を抱える塩谷町のみが、福島県内での集約処分が望ましいと回答した。

現在、環境省は県内計38カ所の一時保管場所から採取した廃棄物試料の放射能濃度を分析中。先行して調査した宮城県では、基準値以下の廃棄物が、推計値よりも大量に存在していることが判明している。

「指定解除せず、国の責任で県内1カ所に集約して処分」を選択したのは、日光、大田原、那須塩原、那須烏山市と茂木、市貝町。茂木町の古口達也(こぐちたつや)町長は、「環境省との話し合いでも、安易に指定解除せず、国が責任を持って処理することを確認している」と理由を述べた。

「指定解除し、国の責任で処分先や処理費用を確保する」を選んだのは、足利、鹿沼、下野市と上三川、益子、芳賀、塩谷、高根沢町。高根沢町の加藤公博(かとうきみひろ)町長は、処分先確保などの国の責任について「もともと保管自治体の責任がない」と回答した。

「その他」を選んだ11市町も、国が指定基準以下の廃棄物にも全面的に責任を負う必要性を訴えた。「指定解除し、国と市町、一時保管者が連携して処分先を確保する」という選択肢を選んだ市町長はいなかった。



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