2011/11/18

都有施設における局所的な放射線量の調査結果について

東京都の発表です。
「このことから、今後、都有施設全般にわたる調査や経常的な調査は基本的に不要と考えられます。」
という結論です。

都有施設における局所的な放射線量の調査結果について
-全ての地点で文部科学省ガイドラインが示す目安を下回りました-

平成23年11月17日
環境局

 平成23年10月21日に、政府は周辺より放射線量が高い箇所への対策に取り組むこととし、文部科学省から「放射線測定に関するガイドライン」が公表されました。
 この度、都では、文部科学省のガイドラインで示された調査方法に沿った調査を行ったところ、文部科学省のガイドラインの目安である周辺より放射線量が1μSv(マイクロシーベルト)/時以上高いポイントはありませんでしたので、お知らせいたします。

1 調査の概要

(1) 対象地域

 文部科学省航空機モニタリング調査及び福祉保健局100箇所調査により、都内では比較的空間線量が高いことが示された区部東部の足立区・葛飾区・江戸川区の3区

(2) 対象ポイント

 人、特に子どもが集まる公共施設で、文部科学省ガイドラインで放射性物質がたまりやすいとしている雨水が集まるところや植物の根元などのポイント(中川公園・水元公園・篠崎公園内で設定)

(3) 調査方法

文部科学省ガイドラインの測定方法に従い、地上高さ1メートルの位置で空間線量を測定し、周辺より1μSv(マイクロシーベルト)/時以上高いかを確認

測定実施ポイント 合計39地点
A.雨水が集まるところ及びその出口 18地点
B.植物及びその根元 6地点
C.雨水・泥・土がたまりやすいところ 11地点
D.微粒子が付着しやすい構造物 1地点
(参考 砂場 3地点)

測定機器 日立アロカメディカル製 TCS-172B

空間線量の減衰を確認する地点を選定するため、1)と同一地点において地上高さ1メートルの位置で空間線量を測定
このうち各施設で地上高さ1センチメートルの位置での空間線量が最も高い地点を選び、距離による減衰を詳細に確認

2 調査結果の概要(詳細は別紙)と今後の方針

測定を行った39地点で、地上高さ1メートルの空間線量は、周辺より1μSv(マイクロシーベルト)/時以上高い地点はありませんでした。
これらの地点で、地上高さ1センチメートルの位置で空間線量を測定した結果、屋根に降った雨が雨樋を経て集中して排出される地点で、かつ雨水枡がなく直接土に排出される地点等が比較的線量の高い地点でした。
局所的汚染の距離による減衰を調べるため、地上高さ1センチメートルの測定により各施設で最も高い数値であった地点の周辺の減衰度合いを詳細に調べた結果、いずれも水平方向により20センチメートル離れ、かつ高さ50センチメートルの位置では0.5μSv(マイクロシーベルト)/時未満、また水平方向に60センチメートル離れ、かつ高さ1メートルの位置では0.3μSv(マイクロシーベルト)/時未満となっており、バックグランドレベル近くまでの数値となっていました。このことから、距離により大幅に減衰していることが確認できました(下図参照)。
以上のように、都内では比較的空間線量が高いと考えられる地域において、放射性物質がたまりやすいとされるポイントを調査した結果、地上高さ1メートルの空間線量が周辺より1μSv(マイクロシーベルト)/時以上高い地点はなく、また、局所的汚染の距離による減衰が認められました。
このことから、今後、都有施設全般にわたる調査や経常的な調査は基本的に不要と考えられます。対応が必要なケースが生じた場合は、文部科学省のガイドラインに従っていきます。
なお、今回の調査において地上高さ1センチメートルの位置で比較的空間線量が高い地点については、人が立ち入らないよう囲いを設置した上で時間的な減衰を把握するための継続的な調査を実施していきます。


http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/11/20lbhb00.htm

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